お撮みカメラ日記

カメラと写真のちょっとした記録。

#8 Nikon D80

ミラーレス一眼カメラの『Nikon Z6』を購入して以降、デジタル一眼レフで撮影する機会がグンと減っていました。『Z6』とZマウントレンズによる描写に引き込まれてしまったのが大きな要因でしょう。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

一眼レフカメラを全て手放してしまった訳ではありません。元々、『Z6』はそれまで使っていた『D810』のサブ機として購入したので。しかし、気付けば『Z6』がメイン機になってしまいました(笑)。ただ、一眼レフの写真を撮っている感覚は心地良く、使いたいとなることも多いです。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

今回、そんな一眼レフを使いたいという気持ちがある中で、ふとCCDセンサーのカメラで撮影してみたいと思い『Nikon D80』を防湿庫から取り出しました。実に数年ぶり。

私が初めて手にしたレンズ交換式のカメラがこの『D80』。父が使っていたものを貸してもらいました。その後、『Nikon D7000』、『D810』と機材が変わって行き、触れる機会は殆どありませんでした。そもそも、使っていた当時は『D80』がCCDセンサーを搭載したカメラであるということさえ知らず、無我夢中で写真を撮っていました。センサーやレンズ構成など今になっては面白いと感じる要素ですが、始めたての人間にとってはあまり関係ないし、よくわからないことですからね(笑)。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

使用したレンズは『Ai AF Nikkor 35mm F2D』。今回、『D80』を使いたいがために購入した1本です。中古の綺麗な状態で3万弱でした。『D80』のセンサーサイズはAPS-Cなので、35mm判換算で52.5mmの焦点距離になります。ちなみに画素数は1,020万画素。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

これがCCDセンサーの描写かと実感した鮮やかな赤色。現代のカメラのセンサーはCMOSが主流となり、CCDは少し前の機種でないと積んでいません。簡単にそれぞれの特徴をまとめると、CCDセンサーは「高画質」で「高感度」。しかし、「消費電力が大きい」、「転送速度が遅い」、「コストがかかる」といったデメリットがあります。一方のCMOSセンサーは「消費電力が小さい」、「転送速度が速い」、「低コスト」というメリットが。しかし、CCDと比較して「ノイズ」や「感度」の性能は劣ります。ただ、CMOSのデメリットは新規技術により改善が進み、今となってはCCDと遜色のないレベルに仕上がっています。結局、現行のデジタルカメラのセンサーがCMOSになっていることを考えると、CCD以上のメリットがあるということでしょう。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

センサーの話はこれくらいで終わり。前回の『Leica Summar L 50mm F2』ではレンズの話が多く、写真にあまり触れられなかったので…

さて、夕日の赤み掛かった光がなんとも懐かしい雰囲気にしてくれます。ボートの黄色がいい味だなと感じた1枚です。沈むような黒の発色もいい。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

開放絞りで撮影してみました。少し輪郭の気になる丸ボケですが、これはこれで面白いと思います。開放F値が2であってもこれだけボケてくれるのであれば十分ですし。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

 

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

青と赤の色味。CCDセンサーっていいなあと感じた1枚でした。令和という時代に生きながら、約10年前に新品で発売されていたカメラで撮影をしているというのが不思議でなりません。もう10年前なのか、まだ10年前なのか、色々と考えさせられます。そして、その間に街の様子も変化しているのです。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

 

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

街中を歩きつつ色鮮やかなものを探していると、壁に描かれた落書きを発見。学生の時に取り集めていたのを思い出しました。日本は落書き感が強いですが、海外になるとグラフィティアートと呼ばれる芸術性の高いものが多い印象です。トロントとハワイでグラフィティアートを見た時の感動は今でも覚えています。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

紫色と黄色は合いますね。壁に近づいて部分的に切り取ることで、描かれている線を幾何学的に捉えることができます。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

 縦の線を撮りたく、縦構図で撮影した1枚。壁面の凹凸もしっかり感じられる写真です。このように被写体のどこを切り取るのか、構図をより慎重に考えて撮る場合だと、『D80』のファインダー視野率が上下左右約95%であることがネック。現在使っているカメラは100%のものばかりでしたので、撮影しながら「そういえば」という感覚でした。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

黒い空間から浮かび上がるようなシダ植物の深い緑色が湿度を感じさせてくれます。黒の締り具合が気持ち良いです。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

 

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

 紫陽花は好きな花の1つ。今回はマクロレンズではなかったので、大胆に寄ることができませんでしたが、『Ai AF Nikkor 35mm F2D』でも意外と寄れた感じがします。紫陽花はガクの形状が面白いので、この写真のように少し引いた方が全体が見えて落ち着くのかもしれません。ただ、どこにピントを合わせるのかしっかり考えてから撮影することをおすすめします。後で見返した時に、ピント位置がアンバランスだったということが意外とありますので。

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Nikon D80 + Ai AF Nikkor 35mm F2D

 フィルムで撮影した写真を見て懐かしさを感じるように、CCDセンサーのカメラで撮影した写真にも懐かしさを感じます。深くて鮮やかな発色や夕日の色合いが古いデジタル感を出してるのかもしれません。

最新機材で撮影しているとたまにやって来る、古い機材で遊びたくなる衝動。スーパーファミコンが恋しくなるのと似ていますね。ひょっとすると、撮影機材は買い替えるよりも購入するだけの方が良かったりするのかもしれません。手放してしまうと、もう二度と手に入らないかもしれないですし。防湿庫に古いデジタルカメラが眠っているという方は、今一度触れてみてはいかがでしょうか。購入当時には気付かなかった面白い発見や体験があるかもしれません。

それではまた。

#7 Leica Summar L 50mm F2

前回は、1周2周回って欲しくなった『RICOH GR III』について書いてみました。そして、今回は遊び心をくすぐられたレンズ。オールドレンズが面白いと感じた1本にスポットライトを当てます。

撮影がまだ肌寒さを感じる時期に行っていたので、季節感がズレてしまっていますがご了承ください。

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

さて、私のメイン機は『Nikon Z6』。レンズはニコンのZマウントレンズを数本使っています。Zマウントレンズの描写力は撮影時から感じ、バッチリ写るという印象です。私にとって、被写体を忠実に写し出す癖のない描写性能は最高。しかし、1年程そのZマウントレンズの魅力を堪能していると、少し描写で遊んでみたいと思うようになりました。気ままに撮影したり、レンズの味を楽しんでみたいなと。ずっと同じ味のお菓子を食べてると飽きが来るのと同じ感覚です。たまには違う味にしてみようかなというあの感じ。完全にZマウントレンズに飽きた訳ではないので安心してください(笑)。現状の作品撮りや風景撮影では迷わずZシステムを使っています。

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Leica Summar L 50mm F2

Zマウントレンズとは違うとなると、ふんわりと柔らかかったり、収差のあるレンズ。ちょっと前まで、甘い描写でボケも一癖、二癖あるものを探すとは思ってもいませんでした。オールドレンズらしいレンズの見た目やマウントアダプターの豊富なマウントなど、色々な条件からL39マウントに決定。そこにはライカへの憧れもありました。いつかはM型ライカでスナップ写真を撮ってみたいと。L39マウントであれば変換リングで簡単にMマウントボディに付けられますし。

そんな訳で、私が選んだのは『Leica Summar L 50mm F2』。これが私のライカ(レンズ)デビューとなりました。購入直前、梅鉢こと『MINOLTA SUPER ROKKOR 45mm F2.8』とどちらにするか悩んでいたのですが、実際に両レンズを『Z6』に装着してみた結果、『Summar L 50mm F2』に決めました。残念ながら、『SUPER ROKKOR 45mm F2.8』は『Z6』の深いグリップの形状にはマッチしなかったのです。『SIGMA fp』のようなフラットなボディには合う1本なのですが…

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

では、『Summar L 50mm F2』で撮影した写真をご覧いただければと思います。ニコンのミラーレス一眼カメラのEVFは非常にクリアで見やすく、オールドレンズとの相性は抜群。ファインダーを覗いた時からレンズの古めかしさを感じ、オールドレンズを使ってるぞと実感します。

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

『Summar L 50mm F2』はライツ社が1933年に発売した大口径の明るいレンズ。レンズ構成は4群6枚のガウスタイプガウスタイプは歪曲収差や球面収差、色収差などには優れていますが、逆光に非常に弱く、フレア・ゴーストが出やすい。ガラスの間に隙間が多く、内面反射が起きてしまうのです。ライカガウスタイプレンズが苦戦している一方、競争関係にあったカールツァイスは、ガラス間の隙間が少なく、シャープで明るいゾナータイプのレンズを作り、優勢でした。

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

発売当初から、『Summar L 50mm F2』の開放絞りの描写は甘いと言われており、癖玉として認知されていたとか。今となってはその癖のある描写が良いとされ、人気が出ています。価格もライカレンズとして非常にリーズナブルな方で、5万円程で買えたと思います。

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

このレンズも「#3 Nikon NIKKOR-H・C 5cm F2」の時と同じ、『SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 ヘリコイド付き LM-NZ M EX』と『RAYQUAL M/L変換リング ライカLレンズ/ライカMボディ用 50/75mm 半欠きタイプ』の2つのマウントアダプターを使用して『Z6』に装着しています。ヘリコイドにより、最短撮影距離もグッと短くなるのでオススメです。

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

F10くらいまで絞った1枚。『Z6』との相性もあるのかもしれませんが、画面周辺までしっかり写っています。開放絞りでの撮影が鉄則のように言われたりもしますが、必要に応じて絞りは決めるべきだと思います。その描写の変化を楽しむのも撮影の醍醐味ですから。

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

もう少しだけ『Summar L 50mm F2』の小話を。

このレンズは描写以外にも問題がありました。それは前玉の硬さ。実は、前玉のガラスが柔らかく、傷が付き易いのです。中古のカメラ屋やインターネットで探していた時、前玉に無数の擦り傷が付いたレンズが何本もありました。私が購入したレンズにも細かい傷がありますが、まだ状態が良いものだとか。レンズ構成によりフレア・ゴーストが出やすく、コーティングもなく、傷が付き易いという普通に考えればマイナスな点が多いですね…

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

この日は曇天でしたが、寧ろそれが良かったと思います。写真全体が白くなり、ふわふわな描写になってくれました。開放絞りでのコントラストの低さとハイライト部分の滲み具合が写真全体を柔らかにしてくれます。思い出や夢の中のはっきりとしない世界のようです。

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

 

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

最後は室内をモノクロで撮影してみました。中間色のトーンが滑らかで、見ていてうっとりしてしまいます。

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Nikon Z6 + Leica Summar L 50mm F2

 シャープでバキバキに解像してる写真が好きな私ですが、オールドレンズを手にしてから柔らかい描写やボケが面白いと感じるようになりました。それは、構図や主題、ピントなどの写真を構成する要素を曖昧にすることは違います。基本は抑えておくべきだと思います。そう言ってても、偶然撮れたピンボケの1枚が絶妙に良かったりもするので、写真は本当面白いです。

今回も、撮影した写真についてしっかり書きたいと思っていましたが、書き始めるとレンズのことで一杯に。これでもだいぶ端折っていますが…ライカの機材を知ろうとすることは正に歴史の勉強。私自身、歴史の勉強は苦手でしたが、今になって知識を蓄えることの面白さを実感しました。ご自身が使われている機材について色々と知っていて損はないでしょう。写真について語るにしても、機材や撮影技法などは共通の知識として必要になることがあるので。でも、写真を楽しむことを忘れずにいたいですね。

それではまた。

#6 RICOH GR III

写真が好きになると、いつでもカメラを持ち歩きたいと思うようになります。いつ、どんな時に撮りたいと思う被写体や場面に巡り合えるかわからないですから。それは、旅行に限らず、通勤や街に買い物に行くときも同じ。私自身、通勤カバンはカメラバッグで、いつも何かしらの機材が入っていました。退勤後に撮影をしてから帰るという日もあったなぁと、今は懐かしく思います。

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RICOH GR III

Nikon Z6』や『Nikon Z50』などでスナップ撮影をしていましたが、それらの機材をわざわざ持って行くことが困難なことも。クラッチバッグで出掛ける時は特にそうでした。そして、カメラを持っていなそうな荷物でも、何処かに忍ばせておきたいと思ったのです。

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RICOH GR III

そんな訳で、今回ご紹介するカメラは『RICOH GR III』。私が購入したのは『GR III Street Edition』という限定モデルです。限定モデルと言っても機能は通常モデルと同じ。違うのは塗装と山吹色のリングくらいです。通常モデルとの価格差も小さかったので、買うならこっちでしょうと即決でした。

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RICOH GR III

『GR III』は有効画素数は約2424万画素のAPS-Cサイズのセンサーを搭載。コンデジとしてはかなり大きいセンサーで、A3の写真用紙にプリントしても大丈夫な画質を持っています。いい写真が撮れてプリントしたい時にしっかり使えるのが嬉しいですね。大きなセンサーと手ブレ補正機能を搭載し、シャツの胸ポケットにも入ってしまうというコンパクトさは本当に素晴らしい。

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RICOH GR III

スナップシューターとして力を発揮する『GR III』にはマクロモードが備わっています。マクロモードに切り替えると無限遠での撮影はできませんが、ボタン1つでモードを切り替えられるので不便さはありません。コンデジでマクロ撮影をするのはこのカメラが初めてでしたが、想像していたよりも解像されており、『GR III』で撮影したと言わないとわからないでしょう。勿論、撮影倍率0.35倍なので等倍以上に寄りたい時は流石にレンズ交換式のカメラが良いとは思います。あくまで、気軽にマクロ撮影が楽しめるという点では非常に便利で気に入っている機能です。

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RICOH GR III

 

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RICOH GR III

 

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RICOH GR III

 基本的にイメージコントロールはクロスプロセスにしていますが、ボディ内でRAW現像ができるので、モノクロに現像したりすることもあります。自分ルールですが、スナップ写真は気軽に撮りたいので、他の撮影のように時間をかけた現像作業はなしと決めています。するにしても、ボディ内現像で済ませる程度です。実際にシャッターを切った時のイメージを崩したくないという思いもあるので、それくらいにしています。

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RICOH GR III

撮影者の存在が空気のようで、ただ単純に光景が切り取られたような写真。私の作品には、≪そこにあるもの あったもの≫というタイトルのものがあります。学生時代から撮っているスナップ写真のシリーズで、キャプションは次のように書きました。

 

≪そこにあるもの あったもの≫

写真は撮った瞬間に「過去」になる

「現在」を切り取り「過去」とする

「未来」と「現在」を天秤にかけて

私はその時何を見ていたのだろうか

 

2年くらいちょこちょこと『写ルンです』で撮っていましたが、社会人になってからはあまり撮影できずにいました。『GR III』を手にしてから、その作品制作を再開しようと思い、改めてキャプションを読んでみましたが、私のスナップ写真の癖を感じる内容だなと。

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RICOH GR III

構図が崩れているのが嫌いで、かっちり決まっているのを好むというのがスナップ写真にも反映されているようです。ピントに関しては、意図して外すことを除いてあるべきだとか、そもそものピントの場所とか細か過ぎるような気もします。でも、それくらい1枚の写真を撮るにあたって考えることは重要だと思います。結果、動きを感じるスナップ写真を撮りたいと思いつつも、時間が止まったかのような写真が量産されていきますが(笑)。

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RICOH GR III

さて、『GR III』は食事の場面でも活躍してくれます。飲食店でカメラバッグからゴソゴソと大きなカメラを取り出して撮影すると、周囲から視線を感じることがありました。コンデジならそこまで気にされなく撮影できるのが良いですね。

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RICOH GR III

APS-Cサイズのセンサーを搭載しているので、繊細な料理の写真を撮ることが可能です。『GR III』を手にするまではスマホで撮影していましたが、今では『GR III』でしか撮影していません。そのためか、スマホの中にはメモのために撮った画像やスクリーンショットばかりになっています。

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RICOH GR III

この『GR III』で撮影したご飯の写真は「GR飯」とでも名付けましょうか。これらの写真は意外と気に入っていて、外出時にはせっかくだから美味しいものを食べようという気にさせてくれます。圧倒的にラーメン率が高いですが(笑)。

カメラと一言で言っても、レンズ交換式のカメラやコンデジ、一眼レフやミラーレスなど様々なものが存在しています。そして、それぞれの役割や得意分野がある訳です。『GR III』は特にそれらが明確な1台。単焦点レンズでコンパクト、速写性に優れているというスナップをするために考えられたカメラです。よって、誰にでもオススメできる1台ではありませんが、条件を満たせば非常に優秀な相棒になります。

今回は、1周、2周回って欲しくなったスナップシューターをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。撮影が楽しくなると、使ってみたいボディやレンズが増えてきます。次回もそんなレンズをご紹介できればと思います。

それではまた。

 

#5 OLYMPUS OM-2

今回は、私が使っているフィルムカメラをご紹介します。これまで紹介してきたのはニコンの機材。今回もニコンかと思いきや、ニコンフィルムカメラは所有していません。最後の国産フィルムカメラとなった『Nikon F6』を買おうかと迷っていた時期もありましたが、Zマウントに移行し始めていたこともあり、結局手を付けず。所有しているフィルムカメラは今回の機材を含め3台もありますし、フィルム代や現像代、買ったところでどれくらい使うのかを考えると、今買うことが現実的ではないと判断しました。しかし、状態の良いフィルムカメラは時が経つに連れ少なくなり、中古の値段が高騰するものもあるので、買える時に買っておいた方がいいということも感じています。

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OLYMPUS OM-2 + OM 135mm F2.8 MC

中古の価格高騰は昨今のオールドレンズやフィルムカメラの人気によるものなんでしょうか。古い機材の描写は、最新の設計や技術では再現できない温かみや味があります。それらの描写を「エモい」という単語で表現するのは非常にもったいないし、薄っぺらい。写真に限らず、芸術鑑賞においては見る側の知識が必要です。私は大学で芸術鑑賞に関して学んでいましたが、鑑賞に必要な知識の勉強は一生することなんだろうと思っています。撮れるようになるためにも、他者の作品鑑賞は欠かせませんし。鑑賞、勉強、撮影のループが永遠と続くのではないでしょうか。

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OLYMPUS OM-2 + OM 50mm F2 MC Macro

だいぶ話が逸れてしまいましたが、私のフィルムカメラはこの『OLYMPUS OM-2』。父が使っていたものを譲り受けて使っています。『OM-2』は1975年に発売されたフィルム一眼レフカメラオリンパスからは『PEN F』というハーフサイズのフィルム一眼レフカメラがありますが、『OM-2』は35mm判。一般的なカメラです。ですが、この『OM-2』、世界初の「TTLダイレクト測光方式」が採用された革新的な1台。「TTLダイレクト測光方式」とは現在の一眼レフ機にも使われている測光方式で、露出の計測をシャッター幕面の光で直接行います。それにより、実絞りで常に新しい光を計測することができました。また、ストロボの明るさを測光し、コントロールできたのでストロボでのオート撮影を可能にしたのです。

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OLYMPUS OM-2 + OM 135mm F2.8 MC

そして、お気に入りのフィルムは、『Kodak ULTRAMAX 400』。フィルムカメラでは好きにフィルムを選ぶことができ、一般的なデジタルカメラのようにボディのセンサーが固定されているということはありません。レンズとボディとフィルムという組み合わせでより自分の好みを探すことができます。

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OLYMPUS OM-2 + OM 135mm F2.8 MC

Kodak ULTRAMAX 400』の特徴としては、コントラストの高さと鮮やかな色合い、シャープネスといったところでしょうか。また、OMレンズ自体の描写もシャープだと感じています。フィルムの粒状感と解像力のある写りが好みです。

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OLYMPUS OM-2 + OM 50mm F2 MC Macro

 

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OLYMPUS OM-2 + OM 50mm F2 MC Macro

時期が過ぎてしまいましたが、撮影していた時には丁度満開で、撮りごたえがある桜でした。現像には1週間程要しますが、その待つ時間が楽しいのもフィルムの魅力。何本か撮ると何を撮ったのか忘れてしまうこともありますが(笑)。

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OLYMPUS OM-2 + OM 50mm F3.5 MC Macro

フィルムカメラでスナップをするのはデジタルカメラとは違った感覚。シャッターを切るタイミングはよりシビアで、露出やピント、構図などを素早く決めて動かす必要があります。少しでも気を抜くと設定が狂っているなんてこともありました。また、私の使ってる『OM-2』の露出計が正確なのかも怪しいところです。

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OLYMPUS OM-2 + OM 50mm F3.5 MC Macro

 

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OLYMPUS OM-2 + OM 35mm F2 MC

黄昏の浜辺。夕方は特にフィルムカメラを使いたい時間帯です。柔らかい光を撮っている感覚が心地よく、気付けばフィルムが1本終わってしまっています。

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OLYMPUS OM-2 + OM 50mm F3.5 MC Macro

波打ち際をアンダー気味に撮影した1枚。青色の滑らかなグラデーションに引き込まれました。フィルムカメラは背面に液晶モニターのあるカメラと違い、その場で写真を見ての露出の確認ができません。1枚1枚、集中して撮る行為が大事だと使うたびに感じます。

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OLYMPUS OM-2 + OM 50mm F3.5 MC Macro

海岸には色々なものが漂着していますが、ひときわ目立っていたのが夏みかんらしき果物。青い空間にぽつんと存在している様がどこかさみし気に見えました。

カメラを複数台持っていると今日は何を持って行こうかと迷ってしまうこともあります。あれもこれもと持って行くと、中途半端でそこそこの写真しか撮れなかったという経験も少なくありません。ただ、割り切って機材を少なくし、アレを持ってくればよかったということも(笑)。結局、色々な機材で撮影したいのであればその機材の分、撮影に出なければならない訳です。そうすると、なかなか外に出にくい今の世の中が少し窮屈に感じてしまいます。季節の花の撮影をメインにしてる私にとって、開花時期を逃せばまた1年待たなければならなくなるのは正直辛い。しかし、他人に迷惑をかけないように上手く立ち回ることが暫くは必要なんでしょう(撮影地のルールを守るのは当たり前として)。再び自由に撮影が楽しめる世の中に戻るのを心待ちにして。

それまではまた。

#4 Nikon Z50

ミラーレス一眼カメラの『Nikon Z6』を使い始めて半年が経過しようとしていた時、散歩に持って行きやすいコンパクトなカメラも欲しいなと思い始めていました。この考えを疑問に感じる方もいるかもしれません。ミラーレスカメラ=コンパクトなんじゃないの?と。確かに、ミラーが無い分ボディの厚さはレフ機と比べてだいぶ薄くなっています。 しかし、縦と横幅はあまり変わりません。フルサイズセンサー対応のレンズも、画質を優先した究極の光学設計となれば大きさは犠牲になるものです。ミラーレスカメラ=コンパクトというのはフルサイズやラージフォーマットに関してはあまり当てはまらないでしょう(『SONY α7C』や『SIGMA fp』などの携帯性を重視した機種を除いて)。

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Nikon Z50 + NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR

そして、2019年の11月に発売されたのが『Nikon Z50』。Zシリーズで初めてのAPS-Cサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラです。散歩に持っていくには丁度いい大きさでした。また、『Z6』などと同じZマウントボディなので、Zマウントレンズは勿論、FTZを使ってFマウントレンズを使うことも可能で、サブ機としての使い勝手も良さげ。画質に関してもZシリーズということで優れた性能。キットレンズの『Nikon NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR』は沈胴機構を採用したことで、収納時はコンパクトに。描写に関しても、他メーカーの同スペックレンズと比べて周辺解像力が勝っているなど、『Z50』には欠かせない1本です。

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Nikon Z50 + NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR

ということで、冬のボーナスが入ったことを確認し、自分へのクリスマスプレゼントとして購入したのでした。正直、『Z6』を購入した時には、もうAPS-Cセンサーのレンズ交換式カメラは買わないだろうと思っていたのですが、不思議なものですね。今思えば、この『Z50』を購入したことによって色々なボディに興味を持ち、沼に沈み始めたのかもしれません。

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Nikon Z50 + NIKKOR Z 85mm F1.8 S

私が購入したのは『Z50 16-50 VR レンズキット』。『Nikon NIKKOR Z 85mm F1.8 S』を持っていましたし、そのレンズを装着すれば、35mm判換算で127.5mm。レンズ側に重心がいってしまうので、レンズを支える感覚での撮影になりますが、まだ使える範囲内でしょう。

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Nikon Z50 + NIKKOR Z 85mm F1.8 S

 

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Nikon Z50 + NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR

水族館は薄暗い展示が多いですが、暗所でのAFは問題ないと感じました。そして、『Z50』にボディ内手ブレ補正機構はありませんが、キットレンズの『NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR』にはVRとあるように手ブレ補正機構が内蔵されています。あの大きさによく入っているなと感心します。

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Nikon Z50 + NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR

さて、ここからはスナップ写真。『Z50』を使いたい場面はちょっと撮影したい時。コンパクトなボディでしっかりした画質で撮れる1台がいい。そんなわがままな撮影者が使いこなしたいと思えるカメラだと思います。

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Nikon Z50 + NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR

 

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Nikon Z50 + NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR

 

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Nikon Z50 + NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR

前の縦写真とこの1枚はクリエイティブピクチャーコントロールの「サイレンス」で撮影。クリエイティブピクチャーコントロールの種類は『Z6』などと同じなので、多彩な表現が可能です。

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Nikon Z50 + NIKKOR Z DX 16-50mm F3.5-6.3 VR

 APS-Cセンサー搭載機だから、そこそこ撮れるだろうくらいに思っていた『Z50』ですが、いざ持ち出してみるとその性能の高さに驚かされます。大きさや描写に関しては流石、Zシリーズのボディ。欠点があるとすれば、ボディ内手ブレ補正がないことと、イメージセンサークリーニングができないことくらいでしょうか。それらの機能がないから写真が撮れないという訳でもないですし、お散歩用カメラとしては十分過ぎるカメラでしょう。

まだ、ニコンから発売予定の発表はありませんが、Zレンズのラインナップを見ると「Micro 50mm」の文字があります。個人的に『Z50』で使ってみたい1本で、非常に楽しみです。

ここまで、ニコンの機材ばかり書いてきましたが、そろそろ他のメーカーの機材にも触れてみようかと思っています。なので、しばらくは私の機材紹介がメインになりそうです(笑)。

それではまた。

#3 Nikon NIKKOR-H・C 5cm F2

ニコンのオールドレンズが欲しいなと思いつつ、雑誌やネットの記事を見ていた頃。既にL39マウントレンズを使っていたこともあり、ニコンのL39マウントレンズに興味が湧いていました。Fマウントレンズも使ってみたいレンズはまだまだあるが、今はL39に触れていたいと。

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Nikon Z6 + NIKKOR-H・C 5cm F2

出掛けたのは隅田川沿い。ここに来ると絶対に見えるスカイツリーを撮って、散策のスタートです。

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Nikon NIKKOR-H・C 5cm F2

今回撮影で使用したのは『Nikon NIKKOR-H・C 5cm F2』。Sマウントもありますが、冒頭でお話しした通り、私が欲しかったのはL39マウントのレンズ。ドイツのショット社製のレンズが使われたとされる、シリアル番号の「5005伝説」などがある銘レンズ。まあ、私が購入したのは普通の1本ですが(笑)。

NIKKOR-H・C 5cm F2』は3群6枚構成のゾナータイプ。このレンズ構成であることも購入するきっかけとなりました。このレンズを手にするまでに持っていたのはガウスタイプのレンズ。開放絞りの甘い描写が気に入ってるが、もう少しコントラストが欲しかった。そこで、開放絞りからコントラストの高い描写をするゾナータイプのレンズを調べていました。

NIKKOR-H・C 5cm F2』が作られたのは戦後ということもあり、時代背景は非常に興味深いものでした。完璧に理解したかと言われれば、どうでしょう…知識として覚えていることも重要なのかもしれませんが、それよりも実際に触れて使いこなすことの方が大事だと思います。わからなくなったらまた調べればいいのですから。

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Nikon Z6 + NIKKOR-H・C 5cm F2

ということで、ここからは撮影した写真をご覧いただければと思います。

まずは、高架下から見えた線路の写真から。丸みを帯びた文字で上と書かれていたのが可愛らしく感じられます。

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Nikon Z6 + NIKKOR-H・C 5cm F2

透明感のある黄緑色の植物。レンジファインダー機だと、開放絞りでピントを合わせるのは至難の業。私も何度か撮影したことがありますが、被写界深度が狭いのでなかなかに難しいと感じています。そもそも、現代のカメラより見えづらいファインダー。瞬発的な撮影では絞った方が撮影しやすいのは当然。だからなのか、その時代の写真を思い返してみても、背景がボケボケといったものは少ないんじゃないかなと。

開放絞りでガンガン撮影できるのは、『Nikon Z6』の見やすいEVFのおかげでしょう。ボタン1つで拡大してピントを追い込むなど、ボディの技術によって快適にオールドレンズでの撮影が楽しめてしまう。

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Nikon Z6 + NIKKOR-H・C 5cm F2

 

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Nikon Z6 + NIKKOR-H・C 5cm F2

菜の花を見て、おひたしが食べたくなるのはいつ頃からだったのか。あの苦みが美味しいと感じるようになったのは、日本酒のおかげなんだろうなどと考えながら撮影しています。

『Z6』には、『SHOTEN マウントアダプター ライカMレンズ/ニコンZボディ用 ヘリコイド付き LM-NZ M EX』と『RAYQUAL M/L変換リング ライカLレンズ/ライカMボディ用 50/75mm 半欠きタイプ』の2つのマウントアダプターを使用してL39マウントレンズを装着。最短撮影距離をより縮めるためにヘリコイド付きのアダプターを選択しています。『NIKKOR-H・C 5cm F2』の1.5feetまで繰出せるヘリコイドと同時に使うことで更に被写体に接近して撮影することができます。ちなみに、ヘリコイドがないシンプルなアダプターであれば、L39マウントレンズをZマウントボディに直接変換するものも発売されています。

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Nikon Z6 + NIKKOR-H・C 5cm F2

桜はもうお腹いっぱいと感じつつ、撮影をしていると高速道路の標識が目に留まりました。先ほどの菜の花の写真もそうですが、前後ろ共にざわつくようなボケ。被写体との距離感によって変化しますが、この騒がしさのあるボケ味が面白いなと感じます。

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Nikon Z6 + NIKKOR-H・C 5cm F2

 最後はピクチャーコントロールの「カーボン」で撮影した鳩たち。やはり、モノクロの方が味があると感じた1枚でもあります。一言でいえば令和っぽくない。フィルム特有の粒状感はありませんが、被写体を包む雰囲気がどこか落ち着いているように思えます。

今回は、『NIKKOR-H・C 5cm F2』と共に隅田川沿いを散策してみました。オールドレンズに興味を持ち始めてから日は浅いですが、確実にその描写の虜になっているのが自分でもわかります。オールドレンズの持つ味が最大限に引き出された写真を撮れるようになりたいと思うばかりです。その一方で、最新の圧倒的な描写性能を誇るZマウントレンズでもしっかり撮っていきたいと思っています。どちらにしても、私らしい写真が撮れるように色々と勉強していかなければ。

それではまた。

#2 散歩で桜を撮影

今年、東京の桜の開花は3月14日。去年と同じで観測史上最速の開花らしい。

日を追うごとに見頃となってきたので、カメラを持って少し目黒川に散歩しに行くことに。

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Nikon Z6 + NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S

平日に行ったからなのか、例年のような混雑具合ではなかった。目黒川沿いには枝垂桜(シダレザクラ)と八重桜(ヤエザクラ)、染井吉野(ソメイヨシノ)の3種類の桜があります。そして、今回撮影したのは染井吉野です。

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この日選んだ機材は『Nikon Z6』と『Nikon NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S』。『NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S』は私自身、発売が待ち遠しかったレンズの1本です。発売予定日の前に突然発売延期になるなどで半年くらいは待っていたような。この70~200mmという望遠域は、個人的に標準ズームレンズよりも扱う頻度が高い焦点距離なので、実質標準レンズと言っても過言ではないでしょう。

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Nikon Z6 + NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S

 

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Nikon Z6 + NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S

目黒川沿いにはお洒落なレストランやカフェが。しかし、ただひたすらに桜にカメラを向けては歩き、またカメラを向けるの繰り返し。ゆったりした時間を過ごしたいなと思ったりしますが、そう思っていても撮影を始めると休むことなく撮り続けてしまう癖があるみたいです。

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Nikon Z6 + NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S

先ほどまでの桜は開放絞りで撮影。開放絞りで撮るのもいいのですが、この写真ではF10まで絞ってみました。開放絞りで撮影すると、花弁かしべのどちらかにしかピントがないといった感じになることがあります。また、絞ることで解像力を感じるシャープな描写になります(絞りすぎると回折現象が起きるので注意)。

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Nikon Z6 + NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S

開放絞りでの周辺減光が気になるという方もいらっしゃると思いますが、日の丸構図やモノクロではわざと減光させることで、被写体を引き立たせることができたりします。私は元々、周辺減光は好きではありませんでしたが、オールドレンズで撮影をするようになってからこのような写真も撮るようになりました。

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Nikon Z6 + NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S

川を見下ろすとカモの姿がありました。別日にはカワセミが飛んでいましたが、撮影できず…いつかは撮ってみたいと思う被写体の1つです。

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Nikon Z6 + NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S

最後は建物に写った影をモノクロで。『Z6』のピクチャーコントロールには通常の「モノクローム」以外に「チャコール」、「グラファイト」、「バイナリー」、「カーボン」の4種類の設定があります。私が好きなのは「カーボン」。重みのある黒と中間色の表現がいい塩梅でモノクロ撮影ではよく使っています。

今回は『NIKKOR Z 70-200mm F2.8 VR S』で撮影した桜でした。また、オールドレンズでも桜を撮影したので、そちらも現像でき次第書きたいなと思います。

それではまた。